リスクは避けるものじゃない!?

 生きていると、そして事業をやったりすると特に、『リスク』について考えさせられることがあります。

 事業をやるときはもちろん、事業じゃなくても、普段の生活のなかでも、新しいことをするとき、おカネを使うとき、なんかには、『それはリスクが大きい』『リスク回避』などの言葉をよく耳にします。

 多くの人が、リスクを『良くないもの、恐ろしいもの』のように捉えている気がします。

 もちろん、そういう意味もありますが、それだけの理解をしていると、うまくいかないんじゃないかな、と感じるので、ここでは、『リスク』って何なのか、どう捉えたら良いのか、についての考えかたを紹介します。

目次

ビジネスや投資では、リスク=危険 ではない

 リスク(risk)の、辞書的な意味には、

『危険の生じる可能性。危険度。また、結果を予測できる度合い。予想通りにいかない可能性』

とあります。

そして、もうひとつ、

『結果が不確実であること』

というのもあります。

 生活のなかで出てくる、『災害のリスク』『病気のリスク』という使いかたの場合は、『危険、危険度』のような意味で捉えて良いと思います。

しかし、事業や投資をおこなう場合は、その理解だと、何もできなくなりますね。

この場合は、リスクは、『不確実なもの、予想・予測した通りにならない可能性』という理解をするのが良いでしょうね。

リスクを避けると何も得られない

 リスクが無い事業や投資はありません。ノーリスク=ノーリターン ですね。

なので、この場合、リスクは『避ける』ものではなく、『取る』ものになります。

ハイリスクだと、ハイリターン

ローリスクだとローリターン(実際は、ほぼノーリターン)

だから、リターンに見合ったリスクを取ることが必要です。

もちろん、誰もがリターンは大きい方が嬉しいと思います。とはいえ、大きすぎるリスクは困りますね。

なので、リスクは『適切に』取ることが非常に大事です。

リスクとの正しい付き合いかた

『リスク』=『不確実性』だと言いました。

それは、予想・予測との『差』とも言えます。

その『差』は、予想に対して悪い結果になることもあれば、良い方向に出ることもあるわけです。

 良い方向に出る差は、大きくて困ることはないかもしれませんが、あまりに大きい場合、予想・予測の仕方に問題があった可能性もあります。

今後また別の事業を計画する際に、できるだけ正確に予測できるようにするためにも、どのくらい差が生じたのか、そしてその原因は何なのか、については検証しておく必要があると思います。

 一方、差が悪い方向(マイナス)に出る場合。一般的にみんなこっちの部分を『リスク』と捉えていると思います。当然、こっちのほうが要注意。

こちらは、実行したあとに気づいても遅いので、で事前に、できるだけ正確に把握する必要があります。

特に、その『差』の大きさが重要ですね。

 例えば、その事業をやったときに、どのくらいマイナスになる可能性があるのか、を予測します。不確定な要素がすべて、一番うまくいかなかった場合をシミュレーションするのです。

そして、自分はどの程度までマイナスを許容できるのか。それも、把握しておきます。

そこで、一番うまくいかなかったマイナスと、自分の許容できるマイナスを比較してみます。

最悪のマイナスが、許容できるマイナスを超えていなければ、その事業はGO! ですね。

そうじゃなければ、ストップ。もしくは、許容できるところまで修正する。

そして、実際に事業を進めて、本当に許容できる限界のマイナスになってしまったら(実際は、そうなりそうな手前で)、中止して撤退、もしくは計画からやり直し、です。

そうやって、自分が許容できるいっぱいのリスクと取ってやると、自分の最高のリターンを得ることが可能になります。

これが、リスクとの正しい付き合い方、つまり、適正なリスクの取り方、だと考えます。

まとめ

  • リスクは避けるだけではダメ。リスクは『取る』もの。
  • 最悪のリスクと、許容できるリスクを把握する。
  • 自分が強要できるリスクを適正に取って、リターンを最大化する。

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