「いくら発信しても、誰からも反応がない」
「頑張って言葉を選んだのに、共感されない」
そんな悩みを抱える人は、少なくありません。
実は私自身も、同じような思いを何度も経験してきました。
集客を意識したりするときは特に、不特定多数に向けて発信しようとしすぎて、話したり、書いたりするうちに言葉が浮ついたり、芯がズレたりしてしまうんです。
結果として──
“誰の心にも届かない言葉”になってしまう。
そして、そんな状況が続くと、次第に自分の言葉を信じられなくなり、
「どうせ届かないなら、もう何も言いたくない」と、発信自体をやめてしまいたくなる。
実際、私もそうでした。
SNSやブログ、メルマガ、あらゆる手段で『発信』が求められる今、何かを伝えようとするたびに、自信がなくなっていく。
「誰にも届かないんじゃないか」
「そもそも、自分には語る資格がないんじゃないか」
私自身、そんな不安に飲み込まれたことが、何度もあります。
今日はそんな経験から得た、『届ける相手』を明確にすることの大切さについて、書いてみようと思います。
1. 「誰に届けるか」が曖昧だと、言葉はブレる
よく、「ターゲットを明確にしろ」と言われますよね。
でもこれは、ただマーケティング用語として言っているわけではありません。
『誰に届けたいか』が曖昧なままだと、
・言葉の選び方がフワフワする
・相手にとって大事なことが見えなくなる
・誤解されたり、ズレた反応を受けたりする
つまり、自分の『信念』や『思い』とは異なる形で、言葉が独り歩きしてしまうことがあるのです。
特に、“不特定多数”に向けた発信では、『誰に向かって言っているのか』が自分でも見えなくなることがよくあります。
その結果、読み手にも「これは私に関係ない話だ」と思われてしまう。
届けたい相手が曖昧になると、言葉が弱くなる。
これは、私自身の失敗から何度も感じてきたことです。
では、あなたが今、思い浮かべている『相手』は、誰でしょうか?
すぐに思い浮かぶ相手はいますか?
曖昧なままの相手に向けた言葉は、あなたの中にあるはずの信念さえも、ぼやけさせてしまいます。
2. “売れる言葉”と“届く言葉”は違う
届けたい相手が明確になると、不思議と、言葉が自然に整ってきます。
無理に装飾したり、反応を取りにいったりするようなテクニックを使わなくても、自分らしい言葉が出てくるんです。
一方で、世の中には『届く言葉に見せかけた、売れる言葉』があふれています。
『あなたのために』と言いながら、実際には“誰でもいいから買ってほしい”という思いが透けて見えるような表現。
相手のことを考えているようで、自分(とその商品・サービス)を良く見せようとしているだけの表現。
そのような表現を、テクニックで良く見せる手法が横行していますね。
多くの人、誰にでもに刺さりそうな言葉は、実は誰にも刺さらない。
たとえば「あなたにもできる!」「たった3日で変われる!」というようなフレーズ。
一見、心を動かされるように見えて、その実、どこか薄っぺらく感じてしまう。
それは、相手の顔が見えないからかもしれません。
私も以前は、そうした“ウケそうな言葉”に頼ってしまったことがあります。
「こう言えばウケるらしい」「この言葉が刺さるって聞いた」──
でも、どれだけ言い回しを工夫しても、やっぱり響かなかった。
それは、“誰かに届けたい”という気持ちではなく、“誰かに買ってほしい”という願望が前に出ていたから。
本当に届く言葉は、売ろうとしない言葉かもしれません。
3. 実際の経験から感じたこと
あるとき、自分の中で大きな違和感を感じた出来事がありました。
「とにかく反応が欲しい」と思って、いろんな業界・立場の人に、いかにも“刺さりそうな言葉”を並べた資料を作って、それを発信したことがあります。
結果は──共感ゼロ。あとから、自分で読みかえしても、白々しく感じました。
でも、別件で。
ある一人のお困りごとに対して、それをどうにか解決することだけを考え、応えるカタチで発信したことがあります。
すると、その一人の人だけでなく、別の複数の人からも共感の反応があったのです。
誰にも見られなくていいから、たった一人の“顔が浮かぶ相手”にだけ届けばいいと思って書いた文章。そこに、大きな価値があったのです。
そのとき、はっきり分かりました。
「言葉は、“誰にもでも良いから届かせよう”として選ぶものじゃない。
“届けたい人”がいて初めて、自然と紡がれるものなんだ」と。
4. まとめ:誰に届けたいか?を、忘れない
もし、いま「うまく伝わらない」「言葉に自信が持てない」と感じているなら──
届けたい相手が、ぼやけているだけかもしれません。
発信することに戸惑っていたり、どうやったらうまく届くのか、わからなかったりすることがあるなら、まず、一人の人を思い浮かべて語りかけてみてください。
たった一人でも「この人に届けたい」と思える誰かを思い浮かべるだけで、言葉には力が宿ります。
信念も、自然にそこに立ち現れてきます。
一人に届けるための力と信念の籠った言葉は、いずれ多くの人にも届くようになるでしょう。
だから、私は自分にこう問いかけます。
「いまのこの言葉は、誰のためのものか?」
「一人の人に伝えたい言葉は何か?」
そして、この記事を読んでくれたあなたにも、そっと問いかけてみたいと思います。
「あなたがいま伝えたいのは、“誰に向けた言葉”ですか?」
本当に伝えたい“誰か一人”に発するあなたの言葉は、相手の心に、必ず届きます。
まずは、その“一人の誰か”を思い浮かべてみてください。
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