成功事業シミュレーションの手引き【実践編②】

 前回まで、

『成功事業シミュレーションの手引き【準備編】』では、シミュレーションに必要な情報・データ整理までを、

『成功事業シミュレーションの手引き【実践編①】では、販売数、売上などの設定から、利益を算出する、収支計画の作成までを解説しました。

(シミュレーションの概要については、過去記事:『このアイデア、事業になるのか?うまくいくのか?』参照)

この記事では、一通り設定したものを検証し、実行するに値するかを判断し、成功のポイントを見つける作業について解説します。

目次

検証について

前回、必要な数値を設定し、それを元に計算して売上や利益などを算出しました。

ただ、その結果は、暫定的な数値をもとに出されたものでした。

なので、それが事業として実行するに値するのか、ということを検証しなくてはいけません。

そもそも、シミュレーションの目的は、

『これから始める事業として、具体的に事業計画を進めて良いか』の判断をすることです。

そのために、“これなら事業として進められる!”という数値を固めましょう。

この検証の際にチェックするポイントは2点、

  • 設定した数値は現実的か?実現可能か?
  • 算出した結果(売上/利益)は、自身の事業の目標にふさわしいか

です。

設定した数値の見直し

まずは、最初に暫定的に設定した数値を確認してみましょう。具体的には次のものがあります。

1)商品(サービス)価格

最初に設定した単価は、妥当でしょうか?このくらいで売れたら良いなぁ。という感覚で設定していて、あまりにも市場の相場や類似商品(サービス)とかけ離れた設定になっていると、全く売れず、非現実的な計画になってしまいます。

同じようなものが、どのくらいの価格帯なのかを把握しておいても良いと思います。

もちろん、付加価値の高い商品(サービス)であれば、値段が高くても売れるでしょうし、具体的な精査は、次の段階に進んだらいろんな調査や分析をして、戦略的に決めるので、ここでは、あまりに無理そう、みたいな価格になっていなくて、自分でしっくり来ていれば良し、としましょう。

2)仕入れ価格、数量

仕入れ価格は、できれば実際の価格をチェックしておきたいですね。

また、仕入れられる数量、すなわち、仕入れ先が販売できる数量にも限界があるので、それも把握しておきたいところです。

3)販売・製造数量

設定した数量は、現実的なものになっているでしょうか?特に、複数年の計画を立てる際、目標の売上額を段階的に増やしますね。それに対応させるように販売数を設定して、ついつい、ありえない数量にしてしまって、というのは要注意です。

明らかにキャパを超える設定は、計画する前から破綻していますね。

4)コスト・経費

ここでも、特に複数年の数値を設定するときに要注意です。人件費や設備投資など、最初の段階での設定をそのままにしてしまうことがあります。その場合、販売数は年々増やしていくのですが、その量は、この人数ではさばききれない、とか、生産設備のキャパを超えている、とか、そういうことを見過ごしてしまっています。

そうならないように、キャパを意識して、必要に応じて人件費などの費用を加算しましょう。

売上/利益の精査

以上で設定値を現実的なものにする、ということをしましたが、そこで現実的にしようとするあまり、かなり保守的な数字に収めてしまうことがあります。

そうすると、算出してみたら、利益がマイナスになっている、とか、最初に想定していた売上や利益とぜんぜん違う(低い)とか、そういう結果になることもありますね。

そうすると、事業として進める意味がない、ってことになってしまいます。

予測(期待)している利益が出るような数値を見つけることを意識しましょう。

繰り返し検証

2つのポイントを説明しましたが、イッパツで納得のいく数値になることのほうが珍しいと思います。

なので、2つのポイントを同時にクリアできる条件を見つけるまで何回も繰り返す必要があります。

そうしているうちに、どの数字がどう変わると、売上や利益がどのくらい変わる、というのが、感覚的にわかってきます。

売上が10%増えたからといって、利益も10%増えるわけじゃないんだ。とか。

そういう感覚は、実際に事業を進めていくときにも役立ちます。いろいろ数字をイジって感触をつかんでみてください。

何回やっても、うまくいく数値が見つからない、ということであれば、そもそもそのアイデアは、あなたの事業にならない、ということかもしれません。

その場合は、キッパリと『やらない』という判断をすることも大事ですね。

まとめ

  • シミュレーションの目的は、『これから始める事業として、具体的に事業計画を進めて良いか』の判断をすること。実行するに値するかを判断し、成功のポイントを見つけるために検証が必要。
  • この検証の際にチェックするポイントは以下の2点

     設定した数値は現実的か?実現可能か?
    ② 2つのポイントを同時にクリアできる条件を見つけるまで、検証を何回も繰り返す。
  • 見つからない場合は、『やらない』という判断が必要な場合も

以上、アイデアを事業化するためのシミュレーションについて解説しました。

ぜひ、事業アイデアを思いついたときには、試してみてください!

このシミュレーション作業、私がやる際には、スプレッドシートなどで、一気に計算できるようなツールを作って作業を進めます。

繰り返し作業をするので、簡単に使えるツールが必須です。

もし、こういった作業をご自分でやるのはハードルが高い… というかたは、一度ご相談ください!

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