考えるだけで前に進めない・・・ 決断までの順番を整える

「いろいろ考えてはいるんだけど、どうも前に進めない」

「やりたいことはあるけど、何から手をつけていいかわからない」

そんな声を、相談の場でもよく聞きます。

でも実際は、何も考えていないわけではなく、

頭の中でアイデアがぐるぐるして、むしろ“考えすぎて疲れている”状態だったりします。

ここでひとつ知っておきたいのが、

『判断』と『決断』は、違うということ。

判断:あれこれ比較・検討して、選択肢から候補を選ぶこと(思考)

決断:選んで一つに定めたものを、『実行する』と決め、動き出すこと(行動)

という違いです。

つまり、『判断』だけを繰り返して『決断』していなかったり、
『判断』をすっ飛ばして『決断』したりしようとすると、
いつまでも思考のループから抜け出せないのです。

目次

1. 考えているつもりが、止まっていることもある

構想やアイデアを広げるのは、とてもクリエイティブな時間です。

でも、そのままでは“ふくらむだけ”で、カタチになっていきません。

たとえば、「やる/やらない」「今/あとで」の優先順位があいまいなままだと、

どこから手をつけたらいいかわからず、結局動けない。

特に、“重要だけど緊急ではないこと”は、後回しにされがちです。

(この点については、以前の記事でも紹介していますので、こちら『 1日を27時間に!業務の最適化への道(2)優先順位の必要性と手順』をご参照ください。)

考えて実行するまでには、次の3段階があります。

① 最初に、いろんなことを考えてアイデアを広げる、『構想』の段階があります。
 そこではとことんふくらませれば良いと思います。

② ある程度まで進むと、ふくらんだものから選んでいく『判断』の段階に移ります。

③ そして、判断したものの中から、いま動く一つを決める『決断』の段階に進み、
 決断したら行動に移します。

なかなか実行に移せない人の多くは、構想の段階や、判断の途中で、何から手をつけようか、
という順番を考えてしまうのです。

実は、『順番をどうすればいいか』ばかりにとらわれていると、何も決まらないまま時間だけが過ぎていく。

この状態を抜け出すために必要なのが、『どこから決めるか』を決めるという視点です。

2. “完璧な答え”より、“納得できる一歩”を

「これが正解です」
と断言できる道が、最初から見えていることは多くありません。

でも、自分の中に『決める軸』があれば、そこに立ち戻ることができます。

この『決める軸』は、以前の記事でも書いた“信念”と重なる部分があります
(過去記事:「『信念がない』と悩むなら、自分が何に怒り、何に喜ぶかを見てみよう」をご参照ください。)

たとえば、「誰かの役に立てる仕事がしたい」という信念があるなら、

選択肢AとBで迷ったとき、

「どちらが人の役に立ちそうか?」

という軸で判断できます。

また、『自分が納得して進めること』を最優先にする人であれば、

スピードよりも、安心感や準備期間を重視するほうが合っているかもしれません。

自分の価値観の”軸”を知っていると、『どう決めるか』の質が変わります。

それを忘れないようにしていれば、

その軸に従って、『判断』し、信念を持って『決断』できるようになります。

3. 決め手がないのではなく、まだ見えていないだけ

以前、「A案とB案で迷っている」という相談を受けたことがあります。

その方は、
「優柔不断な性格だ」「決められない自分はダメだ」
と思い詰めていました。

でもよく聞いてみると、A案とB案のどちらが
“自分にとっての正解か”
を判断する軸が見えていないだけでした。

実はこういうことは、多くの人によくあることでしょう。

そこで
「どんな未来を描きたいのか」
「どんな状態を大事にしたいのか」
「一番譲れないことは何か」

を言葉にしていくと、

自然と
「じゃあ今回はAにします」
と、自分で判断し、それを実行する決断ができるようになったのです。

これは、過去記事【「何から手をつければ…」という社長に、最初に“順番”を教えない理由】

でも書いた通り、自分で“軸”を持って選んだ人のほうが、行動にブレがなくなるからです。

自分自身も、選ぶ項目が多すぎて前に進めなかったことがあります。

「この仕事はやるべきかどうか」

「いま、まずやらないといけないことは何なのか」

「本当にやりたいことは何なのか」

常に考えていて、まだ答えを出せていない問題もあります。

ただ、優先順位の判断や、いまやることの決断は、自分の軸に従っておこなっています。

以前、とある事業に参画する依頼がありました。

その内容は、私の軸と照らし合わせると、
あまりやるべきではないかも、ちょっと違うかも、という感触でした。
でも、うまくいくと高額の収入につながる可能性があり、
つい、軸に目をつむって受けたことがあります。

結局、その事業は良い結果にはならず、収入にもつながりませんでした。

やはり、軸がブレることは、良い結果にはならない、という教訓を得た出来事でした。

4. まとめ:どこから決めるかを、まず決めてみよう

「もっと考えなきゃ」「まだ決めきれない」

そんなふうに思って、考えれば考えるほど、つい動くのが怖くなってしまいます。

でも、“正しい答え”を探すことに疲れているなら、

“自分が納得して進める選び方”を整えることから始めてみてください。

迷ったら、一旦“軸”に戻ってみる。

そして、それを心に留め、考えてみる。

いま、もし足が止まっているとしたら、

「私は、何を決められていないのか?」

「どこから決めると、一歩踏み出せそうか?」

その問いから始めてみてください。

“完璧なスタート”なんか、できなくて当たり前なんです。

あなたにとって納得できる“小さな決断”ができれば良いのです。

それが、きっと前に進む力になります。

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